■2026年度大会■
- 日時:2026年8月23日(日)午後・24日(月)
- 開催形式:対面とオンライン配信の併用(オンライン参加のアクセス方法に関しては別途送信しますメールによる案内をご参照ください)
- 対面会場:名古屋大学文学部棟2階 237教室

- 8月23日(日)は特別企画は一般公開、24日(月)大会は会員限定にて実施します。
〔第1日〕8月23日(日)午後 特別企画【一般公開】
『中国古典小説のここが面白い!』第4回「研究者、推し短編を語る」
- 日時:2026年8月23日(日) 13:00-17:45
- 参加者向け申し込みフォーム
プログラム
- 12:30 開場・受付開始
- 13:00-17:45 発表・質疑応答
- 発表者
- 13:00-14:10 発表第1部
- :干宝『捜神記』――中国の“小説”のはじまり
- :「呉全素」から創作の秘密を探る――唐代伝奇小説はどのように生まれたのか
- :瞿佑『剪燈新話』より――幽霊万華鏡
- 14:20-15:20 発表第2部
- :「葉限」――“中国”のシンデレラ
- :くつを飲みこんだ男とくつの話――宋代話本から広がる世界
- :『聊斎志異』の世界――猟奇艶麗なる物語
- 15:30-16:30 発表第3部
- :薄情な男、誠実な男――「三言」で読む人間ドラマ
- :「二拍」より「転運漢」――運のない男の大逆転
- :李漁「夏宜楼」――千里鏡の映すもの
- 16:40-17:40 質疑応答
- 17:40-17:45 閉会あいさつ
- 18:00- 懇親会 ※非会員の方のご参加を歓迎いたします。有料。
大会プログラム【会員限定】
〔第2日〕8月24日(月) 9:30-17:30
9:00-9:30 開場・受付
研究発表
- 9:30-10:20 明代“按鉴”演义的神话重述及其神话思想史意义(※中国語発表)
在明代标榜“按鉴”的演义体小说中,存在着重述神话的情形。这并非编创者的不负责任之举。自《尚书》《史记》以来,历代史籍吸收、改造神话,从而建构神圣历史谱系,本就是中国古典神话的特殊言说方式。在宋元至明初的民间讲史中,也不乏以神话开场的先例。不过,“按鉴”演义初兴时,神话主要以入场诗、典故等形式零散出现在小说文本当中。至明末天启、崇祯年间,传统的神话叙事才在《列国前编十二朝传》《开辟衍绎》《盘古至唐虞传》《有夏志传》《有商志传》等几部作品中得到系统的敷演和改造,呈现出更加复杂的情节与更加多元的叙事话语。这种重述神话的做法一方面符合明人对通俗演义“补史”与“教化”功用的鼓吹,另一方面也是编创者获取经济资本与文化资本的手段。在神话思想史的研究视域下,“按鉴”演义的神话重述是“中国神话历史化”进程的重要一环,深刻反映并且影响了一般民众对神话的认知、思想与信仰,值得予以更多重视。
- 10:20-11:10 古史と小説のあいだの殷周蘇氏一族
『武王伐紂平話』『封神演義』など、殷周交替を題材とする小説では、「殷辛伐有蘇」が重要な発端となる。そこに描かれる蘇氏の豊富な家系情報は、古史や唐宋の譜牒文献と大きく異なる。族属の面では、古史・譜牒が蘇氏の「昆吾の後」という姓源を重視するが、小説ではこの問題にほとんど触れない。系譜の面では、古史や譜牒資料は、蘇妲己の存在を否定しないまま西周初の蘇忿生を蘇氏の始祖とみる。これに対し、小説は妲己の父である「冀州侯蘇護」を創造し、蘇全忠・蘇全孝らを配することで、一つの家族像を構成する。史料上の蘇国は殷周交替期から東周まで連続するが、小説は周代の系譜をほぼ切り捨て、亡国譚に関わる部分のみを敷衍する。地望について、古史は周以前の蘇氏の居地を記さず、唐宋期の譜牒は「鄴西」の可能性を補う。小説は「冀州」と明示し、曖昧な地望を具体化する。以上の相違は、系譜観念の雅俗分化と社会記憶の変容を示す。
- 11:20-12:10 五山資料『抜萃精要』(建仁寺両足院蔵)所引『全相漢書』について
漢代史を題材とする小説には、元代の『前漢書平話続集』と明末の『両漢開国中興伝誌』・『全漢志伝』(蓬左文庫蔵)等が現存する。日本の中世五山には、この中間の時期の『全相漢書』と称されるテキストが所蔵されていて、彭叔守仙(1490-1555)の書写本が大正時代まで伝えられていたが、惜しくも関東大震災で焼失し、『善慧軒集書目録』(善慧軒は彭叔が開山の塔頭)に書誌情報だけが残っている。ところが、今回建仁寺両足院蔵『抜萃精要』に彭叔が書写したのと同じテキストか、あるいはそれに近いテキストからの長文の引用を発見した。『抜萃精要』は、月舟寿桂(?-1533)による漢籍等の抜萃を集成したもので、現行のテキストは16~7世紀に書写されたものである。『抜萃精要』所引『全相漢書』は、約4800字が存し、これを『両漢開国中興伝誌』・『全漢志伝』と比較すると、両書で節略される文章が節略前の形で残っており、より古いテキストであることがわかる。今回の発見は、漢代史小説の発展を知るうえで、また、伝本が少ない時期の小説全般を知るうえで重要な資料を提供している。
- 13:30-14:20 明代中篇文言小説の取材と改作——『懐春雅集』から『融春集』へ
明代の中篇文言小説には、前作の趣向を借りて新たな一篇を綴る習いがあった。才子蘇生と佳人玉貞の恋を描く『懐春雅集』もこの系譜に立ち、明末に書き改められ、余公仁編『燕居筆記』に『融春集』として収められる。両作に、改作が取材した『劉生覓蓮記』を加えた三作の刊本を対校し、作り変えの手つきを跡づけることが、本発表のねらいである。原作『懐春雅集』の蘇生は、玉貞との仲を取り持つ侍女とみずから通じ、高官から持ち込まれた縁談も数句で断ってしまう。改作『融春集』は、この私通を『劉生覓蓮記』に倣って加えた書僮智童へ肩代わりさせ、断られた縁談を、権臣の女翠瓊が蘇生を慕いながら節を守って死ぬ、『嬌紅記』以来の恋に殉ずる女の悲劇へふくらませる。あわせて、『懐春雅集』『劉生覓蓮記』『嬌紅記』が同じ書物のうちに流通した取材の環境を確かめ、『融春集』にいう「融」の意味に及びたい。
- 14:20-15:10 田虎軍武将から見る『水滸伝』田虎王慶故事の構造と変容
明代長篇白話小説『水滸伝』のこれまでの研究は、百回本・百二十回本・七十回本のような詳細なテキストを有する「文繁本」が中心であった。一方で文繁本のテキストを簡略化した「文簡本」は、近年版本系統の解明が急速に進んでいる。
百二十回本は一般に、文簡本に描かれる田虎討伐・王慶討伐の物語(以下「田虎王慶故事」)を改変し、それを百回本に加えて完成させたものと考えられている。文簡本と百二十回本の田虎王慶故事は展開上の異同が大きいものの、両版本に共通する点として元田虎軍の降将の活躍が挙げられる。田虎軍から宋軍に降伏・加入した降将たちは、その後の田虎戦・王慶戦で活躍し、文簡本では方臘戦に出陣して物語の最終盤まで活躍する人物もいる。
本発表では、田虎軍武将を軸として文簡本の田虎故事以降の展開を整理する。さらには文簡本・百二十回本間の田虎故事の展開を比較し、百二十回本の改変状況と改変意図の解明を試みる。 - 15:20-16:10 明末清初白話小説と准提信仰―李漁「変女為児菩薩巧」を中心に
あらゆる罪を取り除き心願を成就させるという准提菩薩の真言(准提呪)は、唐代の複数の漢訳仏典に見えており、明末清初には多くの関連書が刊行され、在家居士に広く受容されていた。白話小説の中では、明末の『西湖二集』巻八「寿禅師両生符宿願」に准提呪が引用され、『封神演義』に准提道人が登場することが指摘される。いっぽう清初の李漁『無声戯』第九回「変女為児菩薩巧」は、子宝を願って准提呪を持誦する塩商が准提菩薩の言葉を聞いて布施に励んだところ側室が懐妊するが、それを知って布施を中断したせいで男女どちらともつかない体の子が生まれ、布施を再開すると子は男身に変じたという物語である。この作品では准提呪や准提菩薩が重要な役割を担っており、准提信仰が反映された小説の一例として検討に値する。引用される准提呪の出典、また作中における准提菩薩の性格や准提呪の役割等について検討し、当該の信仰の小説創作への影響を考察する。
- 16:10-17:00 不貳偶劇『牡丹燈籠』をめぐる一考察――『牡丹燈記』の翻案として
本発表は、2025年8月に台中国家歌劇院で上演された不貳偶劇『牡丹燈籠』を、『剪燈新話』「牡丹燈記」の現代における受容・翻案例として考察する。「牡丹燈記」は、書生と美女の恋、牡丹燈籠を伴う死者の来訪、この世とあの世の境界の揺らぎを中心に構成され、日本では江戸文学での翻案を経て、落語・歌舞伎などに受け継がれた。不貳偶劇版では、男性主人公は提灯職人、女性主人公は歌妓の亡霊とされ、元の人物像は大きく改変された。本発表では、この改変を単なる設定変更ではなく、「牡丹燈記」から受け継がれた要素に新たな役割を与える翻案上の試みとして捉える。元来は死者の来訪を示す標識であった燈籠は、同作では手仕事・記憶・死者の情を結びつける媒介となる。人物類型や物語の筋をそのまま保存するのではなく、燈籠を介して死者との関係や境界の揺らぎを描き直すことで、『牡丹燈籠』が新たな意味をもつ翻案としてどう成立するのかを検討する。
11:10-11:20 休憩(10分)
12:10-13:30 昼休み
15:10-15:20 休憩(10分)
17:00-17:30 総会
17:30- 懇親会場へ移動後に懇親会
