■2024年度関西例会■ 特別企画・公開シンポジウム
『中国古典小説のここが面白い!』第1回「研究者、推し作品を語る」
本企画は、堅苦しい研究発表ではなく、研究者が定められた時間内に自分の「推し」である中国古典小説(今回は明清白話長篇小説)の魅力を最大限にアピールし、聴衆のみなさんとも質疑応答を通じて推し作品への思いを共有する企画です。非会員の方、特に研究者ではない方も大歓迎の公開イベントです。対面とZoomを併用したハイブリッド形式で開催いたします。聴講無料ですので、ぜひご参加下さい。
プログラム
- 12:30 開場・受付開始
- 13:00-17:45 発表・質疑応答
- 発表者
- 13:00-14:15 趣旨説明/発表第1部
- 14:25-15:25 発表第2部
- 15:35-16:35 発表第3部
- 16:45-17:45 質疑応答
- 18:00- 懇親会(場所:龍谷大学大宮学舎清和館2階)※非会員の方のご参加を歓迎いたします。有料。
■2024年度大会■
- 日時:2024年8月27日(火) 10:30~16:30
- 開催形式:対面とオンライン配信の併用(アクセス方法に関しては別途送信しましたメールによる案内をご参照ください)
- 対面会場:■場所:立命館大学いばらきキャンパス A 棟 3 階 AN321・AN322
プログラム
10:00 開場
10:30-10:40 開会挨拶
研究発表
- 10:40-11:30
六朝志怪小説と唐代伝奇小説に多くある冥界巡遊の話に、現実世界の人が異界の人に押されて冥界から現実世界に戻ったという描写が時折見られる。
しかし、六朝志怪小説では現実世界の人の魂を体に合わせるために、異界の人が現実世界の人を押す。一方、唐代伝奇小説では現実世界の人を驚かせて起こさせるために、異界の人が現実世界の人を押す。この違いは、六朝(特に南北朝)志怪小説の作者は多く宗教信者であることに対し、唐代伝奇小説の作者は多く文人であることと関連すると考えられる。
六朝志怪小説と唐代伝奇小説での現実世界の人が冥界より戻るときに押される理由の違いについて
- 11:30-12:20
『紅樓夢』は清代に書かれた白話小説である。最初は抄本の形で伝えられ、後に木活字本・程本が出版された。本発表では、現存抄本の中で最も古い甲戌本・己卯本・庚辰本と程本の前 80 回の底本であろうとされる甲辰本との関係を考察したい。
先行研究では、甲辰本の底本は1甲戌本に近い、2己卯本・庚辰本に近い、甲戌本・己卯本・庚辰本と別系統の現存しないものである、という三つの見方がある。発表者は、先行研究を踏まえながら、四本の文章が揃っている箇所を中心に、その異同を分析し、甲辰本と以上の三本との関係を考察することにより、甲辰本の紅樓夢版本史における位置づけを検討したい。
「『紅樓夢』甲辰本と先行抄本の関係 ――文章の揃っている箇所を中心に」
12:20-14:00 昼休憩
14:00-14:30 総会
2024 年度大会企画 「三言二拍」研究の現状とその可能性について
14:30-16:30
- コーディネーター
- 発表者
この企画では「三言二拍」について、発表者はこれまでの研究史を振り返りながら、版本、来源、文化史的視点からの分析、さらには日本文学研究者による研究状況についてそれぞれ発表し、「三言二拍」 研究の意義とその可能性について考えていきたい。