■2022年度関東例会■
- 日時:2023年3月19日(日) 13:30-15:30
- 開催形式:対面とオンラインの併用
- 場所:東京大学東洋文化研究所3階大会議室【交通アクセス】
プログラム
- 13:30 開会
- 13:40 [研究発表]「増田渉文庫蔵 駒田信二編『近世小説に於ける中国小説接種の過程ー資料ー』について」
- 14:30 [話題提供]「資料検索の未来:全文検索の『先』」
- 15:00 参加者近況紹介(オンライン参加者含む)
■2022年度大会■
2022年度大会もひきつづき新型コロナウィルス流行に伴い、Zoomを用いてWeb上で開催いたします。
- 日時:2022年12月4日(日) 13:30~16:00
- 開催形式:zoomによるオンライン開催(アクセス方法に関しては別途送信しましたメールによる案内をご参照ください)
プログラム
13:30-13:45 開会(総会)
研究発表
- 13:50-14:50
1806年頃から1835年頃にかけて刊行された『画本西遊全伝』(『絵本西遊記』等ともいう)は、明治から昭和初期にかけて他の翻訳書などに相当の影響力を及ぼした、当時の代表的な日本語訳西遊記である。その一方で、この本は原典百回の挿話をすべて採用しつつ、文章をかなり簡略化したダイジェストという性格も持つ。
本発表では、文繁本『西遊記』から『画本西遊全伝』に至るまでの過程を、この「簡略化」「ダイジェスト」という側面から検証し、各段階において、どの程度の比率で、どのような方法で簡略化が行われてきたのかを明らかにしたい。
ただし、文繁本『西遊記』から文簡本が作成されるに際して陳光蕊故事が挿入されていることから、簡略化の過程が複雑化することを避け、今回はひとまずそれ以前の範囲に限定して検討を行う。
ダイジェストとしての『画本西遊記全伝』
- 15:00-16:00
これまで、日本での中国古典小説研究においては、「女性観」「女性像」という言葉がしばしば用いられてきた。それらは往々にして、小説の作者あるいは編者の編纂意図を論じる過程で使用されており、すなわち「誰か(男性作者や編者あるいは読者)」の女性観であり女性像であった。殊更「女性」という言葉を用いたとしても、それは小説を理解し分析するための一つの切り口であり、性別概念を持ち込むことで新たな読みを提供するような性格をもたなかったといえるだろう。
本発表では、主に明代の小説研究においてこれまでどのように「女性」をめぐる視点が用いられてきたのかを整理し、その傾向を検討したい。さらに、古典小説研究において性別の概念を用いることが新たな読みの糸口となる可能性についても考えたい。
中国古典小説研究における「女性」をめぐる視点について
(研究発表はいずれも質疑応答15分程度を含みます)